...その節もお願いして置いた...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...御懸物はその節あらためて拝見いたすでござりましょう...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...成斎はその節用集を抱へ込んで...
薄田泣菫 「茶話」
...その節を公にしたり...
高木敏雄 「比較神話学」
...その節の馬の鈴と馬子唄の句は...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...その節、彼の三河屋の老人と心やすくなって三河屋の仕事をしたことは前に話しましたが、その関係上、少しでも三河屋の方に近くなる方が都合がよかったので、老人の勧めもあって、仲御徒町(なかおかちまち)一丁目三十七番地へ転宅しました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...その節にはあなた様は独逸にお出かけになりますかしら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...他にも南部諸州再建時代のものもあり、大半が政治がらみのもので、その節、伯父は北部諸州から来たいわゆるお渡りの政治家に真っ向表に立って反対したそうです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...あの乱軍の中へまぎれ込んでいたものだ……その節...
中里介山 「大菩薩峠」
...その節はどうも――」「いや...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「御浪人なさいましたのは?」「かれこれ十八九年の昔、拙者の不始末で、綱田氏にまで迷惑をかけてな、――その節、危ふく切腹を仰せ付けられるのを、救つて下すつたのは綱田氏――斯樣な姿になつて、橋の袂(たもと)で下手な謠(うた)ひを唸つて居るのを、拾つてくれたのも綱田氏だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その節は多くの方々から早速お見舞をいたゞきまして厚く御礼申しあげます...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...極く嫩い初期のときにはその節に早落性の苞があるから...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その節のあらん限りにみな一つずつの芽を用意している...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その節は大津絵ではなく...
正岡容 「寄席風流」
...その節はどうも」と気分を柔らげるように云った...
山本周五郎 「半之助祝言」
...その節は、おわすれなく」「こん夜は、上総の身寄りの娘が来たので、見物につれて来た...
吉川英治 「大岡越前」
...「ついでに、数正にも会い、その節は、大儀であったと、よろしく申せ」秀吉の心くばりは、数正にまで届いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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