...彼は芝居で腹を切つた俳優が科白(せりふ)の間にやるやうに...
有島武郎 「An Incident」
...もしも私が俳優だったらせりふをなおさずにやれるシナリオはただの一つもないじゃないかと言いたいような気がする...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...喋(しゃべ)らないことにする」「まるでお伽噺(とぎばなし)に出てくる人間の姿をした神様の台辞(せりふ)みたいですね...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...まるで芝居のせりふもどきですよ...
海野十三 「脳の中の麗人」
...これは誰でもが知つてゐるこの名優が十八番の台詞(せりふ)だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...芝居の台詞(せりふ)みたいな一種リズミカルな口調でもって...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...あの、れいの鏡花の小説に出て来る有名な、せりふ、「死んでも、ひとのおもちゃになるな!」と、キザもキザ、それに私のような野暮な田舎者には、とても言い出し得ない台詞(せりふ)ですが、でも私は大まじめに、その一言を言ってやりたくて仕方が無かったんです...
太宰治 「トカトントン」
...芝居(しばい)の科白(せりふ)の受取渡しよろしくと云う挨拶が鄭重(ていちょう)に交換される...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...益満へ「お見限りだねえ」「何を――こっちのいう科白(せりふ)だ...
直木三十五 「南国太平記」
...日本の芝居における俳優の科白(せりふ)の西洋の演劇に比して甚だしく緩漫(かんまん)冗長なるに驚きぬ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...せりふにくぎりをつけたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は台詞(せりふ)を使う時のような深い声で...
夏目漱石 「行人」
...大層なせりふねエ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...笹野の旦那のせりふ見たいで」八五郎には斯う言つた途方もなさがあつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」そしてこゝで彼女はその長臺詞(ながせりふ)を終つた――彼女としては長いもので...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...裏切りの代償は命で支払うことになる」捨て台詞(せりふ)を言った瞬間...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...世間ばなしでもしている台詞(せりふ)だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...書いている史劇の中のせりふが気にいったらしい...
山本周五郎 「青べか物語」
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