...髪はたちまちすらりとぬげ落ちてしまいました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...紺(こん)足袋をすらりと脱ぎ捨て白足袋をきちんと履(は)いて水際立(みずぎわだ)ったお使者振りを示そうという魂胆(こんたん)であったが...
太宰治 「佳日」
...すらりとしているとでも形容しなくちゃいけない...
太宰治 「パンドラの匣」
...すらりとしながら引き締まって均整の執(と)れた手肢(てあし)……恰好(かっこう)のいい胸の隆(たか)まり! 私に見せた笑い顔がまだ眼前に散らついて...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...こう背のすらりとした...
近松秋江 「うつり香」
...背の高いすらりとした姿で...
豊島与志雄 「幻覚記」
...すらりとした背恰好であることが望ましいである...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...裾(すそ)を色どる模様の華(はな)やかなるなかから浮き上がるがごとく調子よくすらりと腰から上が抜け出でている...
夏目漱石 「野分」
...今日も職のことはすらりと駄目になったが...
原民喜 「忘れもの」
...すらりと瓶をとりあげた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...どこにいらしたんです」「県警本部へ連絡に行っていた」加藤主任はすらりと車からおりると...
久生十蘭 「肌色の月」
...釣合(つりあひ)よく出來たすらりとした指を持つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...すらりとした男が一人...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...上三句はすらりとして難なけれども...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...すらりとした立姿を現した女があった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夜目に際立って白い浴衣のすらりとした姿をチラチラと店灯(みせあか)りに浮き上らせてお鶴はいつもの通り蓮葉に日和下駄(ひよりげた)をカラコロと鳴らしてやって来る...
水上滝太郎 「山の手の子」
...「一言に云えば背がすらりとしていすぎるんだよ」稲公の言...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あの長いものをすらりと組み合せ...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
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