...奥のビロウドの幕のすその所に...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...悲しみをひたにつつみて行くわれを柩に入れて船出せさせよわが佐渡よこひしき人ももろともに浪に沈むな船出するとき佐渡の山こともなげなるおもてしてわれの船出を見送るものか島にただひとりの君をのこしたるおもひをもちてわれ佐渡を去る大佐渡と小佐渡とならびなかぞらを君がまなざし照らすその島あなわびし都大路は路のべに小石のもてる喜を見ず赤玉や...
江南文三 「佐渡が島を出て」
...芥川は自決の意を漏らすその前の二ヶ月ほどの間...
小穴隆一 「二つの繪」
...みすみすその機会を逸して……口惜しい...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼女は一刹那(いっせつな)に閃(ひら)めかすその鋭どい武器の力で...
夏目漱石 「明暗」
...長崎屋が何時夜討を掛けられるかわからねえといふわけで」「まるで富士の裾野(すその)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ますますその光輝を増す」と僕の悪魔が...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...春は富士の裾野(すその)...
久生十蘭 「キャラコさん」
...蒼白い光芒の中に浮び出すその荘館(シャトウ)というのは...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ますますその拙陋(せつろう)を示さんと欲するか...
福沢諭吉 「学者安心論」
...ふるめかしい事をするものだと少しコッケイなように思っただけですその時の母の悲しそうな涙のかれた眼を思い出したのはズッとあとになってからです...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...そして習慣の手の中でますますその勢いを張る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...未来の足利将軍家をなすその基盤に...
吉川英治 「私本太平記」
...富士(ふじ)の裾野(すその)を迂回(うかい)して...
吉川英治 「神州天馬侠」
...この裾野(すその)へでなおしてきたおりには...
吉川英治 「神州天馬侠」
...この裾野(すその)のようすを探索(たんさく)にきた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...五月の裾野(すその)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...すでに駒ヶ岳の裾野(すその)を踏んでいるらしいが――と武蔵は立ち迷い...
吉川英治 「宮本武蔵」
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