...それに四辺(あたり)が妙(みょう)に薄暗(うすくら)くて気(き)が滅入(めい)るようで...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...かかるボンヤリしたる影をたやすくこしらえることができるから...
井上円了 「おばけの正体」
...と思うと、居ても立ってもいられぬ怖さだが、逃げようにも、身体がすくんで、立上るのはおろか、顔を上げることさえ出来ぬ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...節子は立ちすくんだ...
太宰治 「花火」
...ちょっとその機会を利用して人種的軽蔑を示すくらいだ...
谷譲次 「字で書いた漫画」
...体がすくむような気がしたが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...今になってそれを云い出すくらいなら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...たやすく耐えられるものだなどとは思わないで欲しいし...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...お宮のいる家の主婦(おかみ)とも心やすくなって...
近松秋江 「うつり香」
...立ちすくみました...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...ザザザザと破片をすくう音が私の耳にのこった...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...順々に差しだす丼や蓋物におあまりの氷をすくっては盛りこんでやる...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そして私の掌にはすくひ上げた湯だけしか殘らぬ...
堀辰雄 「馬車を待つ間」
...あの 寒さ憐れな木の家の中で 凍る頭や指先丸くちぢまり 呼もせずすくんで暮す 朝夕を思うと出来るなら 黄金の 壺に此 初夏の輝きを 貯えたく思う...
宮本百合子 「五月の空」
...おそらく三分二朱の都合もたやすくはできまいし...
山本周五郎 「末っ子」
...不思議や立(た)ち竦(すく)んで石のようになっていた筈の馬が...
夢野久作 「白髪小僧」
...すくなくとも吾々が所謂(いわゆる)探偵小説なるものの中に感じ得る魅力の中には謎々以外の沢山のものがある事は否定出来ない...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...一つかみ掌(て)に掬(すく)った...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索