...この水のじくじくした沼の岸にたたずんでひとりでツルゲーネフの森の旅を考えた...
芥川龍之介 「日光小品」
...しかしむつまじくじりじりと過ぎて行く...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...じくじくと考えている彼の眼がきゅうに輝きだして...
有島武郎 「星座」
...じくじくと彼らを責めた...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...並みはずれに身長(たけ)の詰ったじくじくした体や色の蒼白い細面なども...
徳田秋声 「足迹」
...その眼がまたすぐにじくじく水気ずいてきて...
豊島与志雄 「黒点」
...濡れた海綿(かいめん)を圧(お)すようにじくじくする...
夏目漱石 「琴のそら音」
...泪(なみだ)をじくじくこぼし...
林芙美子 「清貧の書」
...忸怩(じくじ)たる思いは夫に疑いをかけたこと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...忸怩(じくじ)たる思いは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...モダン文化のネオン燦然たる前には百年変らざる伝統の世話講談を繰り返している自分に忸怩(じくじ)たるものをおぼえ...
正岡容 「我が圓朝研究」
...じくじくぬれた着物がこおりついたまま歩いて行った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...笹葉(ささつぱ)が落ちて積つてじくじくになつてゐる上を踏んでも...
森鴎外 「金貨」
...水田の土がまだじくじくと柔かい時分に...
柳田国男 「こども風土記」
...半刻(はんとき)ばかりじくじく云って...
山本周五郎 「柳橋物語」
...また一人じくじくと動き出した...
横光利一 「頭ならびに腹」
...じくじくと腐っていた...
横光利一 「上海」
...世界中がじくじく腐って来たのだ...
横光利一 「旅愁」
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