...とうてい新聞を読むようには読めそうもない代物(しろもの)である...
芥川龍之介 「少年」
...大した代物(しろもの)でもないぢやアありませんか...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この町というのは一体どんな代物(しろもの)なんだろうと考えた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...「いい代物(しろもの)だ!」それから突然彼は叫んだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...うっかりすると割ってしまうこの持ちにくいしろものを...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...美人と名のつけられる代物(しろもの)が一つ舞い下りて来たのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...なかなかの代物(しろもの)だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...現状以下に落つるの憂いのない代物(しろもの)である...
中里介山 「大菩薩峠」
...小豆(あずき)に似たような代物(しろもの)まであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...何にしても今日迄侵入と掠奪(りゃくだつ)に依りこの通り肥り返っている代物(しろもの)だから多少の窮命を与えたからとて早急に生命に異状はあるまい...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...全く冷静な好奇獣(こうきじゅう)とも称すべき代物(しろもの)に化していた...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...鉢ごと買える安価な代物(しろもの)だったのである...
夏目漱石 「道草」
...いささか溜飲(りゅういん)の下がるしろものであったにちがいない...
野村胡堂 「江戸の昔を偲ぶ」
...そのまま大籬(おおまがき)から突き出せそうな代物(しろもの)ですぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...此では到底喧嘩に成らない品物(しろもの)...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...もう古くなって馬が着ても暖(あたた)かくなくなったようなしろものを...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...船大工風情の手にある代物(しろもの)でないことは分っています...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...一筋縄で恐れいる曲者(しろもの)じゃない...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索