...男も女もしめやかな恋を抱いて歩いてる様に見える...
石川啄木 「札幌」
...わらひのひらめきあのしめやかなうれひにとざされた顔のなかから...
大手拓次 「藍色の蟇」
...そしてしめやかな雨の音...
種田山頭火 「其中日記」
...しめやかな雨となつたが寝苦しかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...もく/\としてしめやかな一日だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...浄瑠璃も諸流の中で最もしめやかな薗八に越すものはない...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...されど其曲はさゞめきの声のごとくそよ風遠く蘆のしげみを渡りつゝ塒(ねぐら)の禽をさまさじと気づかふ如くしめやかなりき...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...あるときはしめやかな講義の席となり...
中里介山 「大菩薩峠」
...さて子供(かれ)は聴く気づかはしげな薔薇色のしめやかな蜜の匂ひのするやうな二人の息(いき)が...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
......
萩原朔太郎 「青猫」
...例(れい)になき子細(しさい)らしきお客(きやく)を呼入(よびい)れて二階(かい)の六疊(ぢよう)に三味線(さみせん)なしのしめやかなる物語(ものがたり)...
樋口一葉 「にごりえ」
...しめやかな月の光の中を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しめやかな源氏の衣服の香の座敷に残っていることすらを宮は情けなくお思いになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しめやかな夕方に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...柔らかいしめやかな感じがまずして宮は今まで琴などを弾(ひ)いておいでになったものらしかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...やや深く積もった雪が星の光にほのめいている夜であって「春の夜の闇(やみ)はあやなし梅の花色こそ見えね香(か)やはかくるる」薫(かおる)の身からこんな気が放たれるような時「衣かたしきこよひもや」(われを待つらん宇治の橋姫)と口ずさんでいるのがしめやかな世界へ人を誘う力があった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雨などの降ってしめやかな夜に僧都は夜居の役を承った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一笠一杖に身を託して自然に融け入って行くしめやかな自然との抱擁や...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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