...二人はしめっぽい土のうえにおりた...
海野十三 「火星兵団」
...この室内もどことなく潮の香くさく、しめっぽい...
海野十三 「太平洋魔城」
...命からがらのがれた後のしめっぽい思出なんか...
海野十三 「爆薬の花籠」
...しめっぽい身のうえ話がすむと...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...フランボーはざわめく叢(くさむら)の上から鋤の刃をしめっぽい粘土の中へザックリと刺込んだが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...しめっぽい降り方だ...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...『十分間で僕がこんなにひどくくたびれるんだから、千年の間もこうやっていた彼は、どんなにくたびれたことか、思いやられる!』おう、可愛い小さな君達よ、君達には、われわれの頭の上に、あんなにやんわりと、軽そうに見えているあの青空がどんなに重いものか、見当もつかないでしょう! それにまた、吹荒(ふきすさ)ぶ風、冷(ひ)いやりとした、しめっぽい雲、焼けつくような太陽、といったようなものが、交代でハーキュリーズを苦しめるのだから、たまりません! 彼は、巨人がもう帰って来ないのではないかと心配になって来ました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...もういく日かしめっぽい日が続(つづ)いたあとでは...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...しめっぽい構内に眼をやりながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...強いしめっぽい風に頭を下げた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...破風(はふ)屋根にしめっぽい風のうなっている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...芳しくしめっぽい花の香りと...
宮本百合子 「菊人形」
...稲苅りなさいましたか? しめっぽいからお体を呉々大切に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...拝見する人までがしめっぽい心になる秋であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大将の目には物哀れでしめっぽい気分がまず味わわれた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しめっぽい書類を出して来て...
森鴎外 「あそび」
...厭にしめっぽい空気を吹き込んで来たからである...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...六――」と蝶太夫がしめっぽい調子で反問した...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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