...どこもかしこもしめっぽいことでした...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...しめっぽい霧(きり)が...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪だるま」
...このしめっぽい空井戸(からいど)の底みたいな中で...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...このしめっぽい季節は禁物だったのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...私は質屋の冷くしめっぽい金庫の中にいれられました...
太宰治 「貨幣」
...しめっぽい匂いのする幌(ほろ)の上へ...
谷崎潤一郎 「秘密」
...フランボーはざわめく叢(くさむら)の上から鋤の刃をしめっぽい粘土の中へザックリと刺込んだが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...十五日 今日のようなしめっぽい空気には墓の匂いが籠っておるように思う...
寺田寅彦 「窮理日記」
...靄(もや)のしめっぽい宵(よい)など...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...しめっぽい瞳(ひとみ)を輝かしている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...青ざめた頬をほてらせひょうひょうと口笛をふいたタクトに合わせて私はぢっと朽ちた床板をふみならしながらしめっぽい円天井の破風に譜のない歌を聞き敷石にひゞく同志の調べを爽やかに身近かに感じた―――朝やけの空仰げ 勝利近づけり―――搾取なき自由の土地 戦い取らん―――われら若き兵士 プロレタリアの離れた石廊のかなたでなぜとなく私はうっとりと聞き入ったそれは恐れを知らぬ少年のような...
槇村浩 「同志下司順吉」
...アフリカから来るしめっぽい...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...破風(はふ)屋根にしめっぽい風のうなっている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...しめっぽい風の絶え間ない圧迫を顔に感じながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...しめっぽい潮風をゆっくりと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...しめっぽい匂いがムウと来る...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何だか実にしめっぽい死にかたで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...陣の幕(とばり)にしめっぽい夜がふける...
吉川英治 「神州天馬侠」
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