...こういう態度を取った時の愛子のしぶとさを葉子はよく知っていた...
有島武郎 「或る女」
...弟は誰の神経でもいらだたせずにはおかないような鈍いしぶとさを臆面もなくはだけて...
有島武郎 「星座」
...親を睨(にら)めかえすしぶとさばかりが募るということや...
有島武郎 「星座」
...態度から云つても悪人と呼ぶだけの落ち付きもしぶとさもありません...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人々(野依秀一、中村弧月印象録)」
...言葉(ことば)をかへていへば地球(ちきゆう)の平均(へいきん)のしぶとさは鋼鐵(こうてつ)の一倍半(いちばいはん)である...
今村明恒 「地震の話」
...こういうときのしぶとさについては...
海野十三 「火薬船」
...――それは男性的と女性的、活発としぶとさ、堅忍不抜と優柔不断などの混合物であって――問題がなんであろうと、はっきりした決定を与えることは、彼女の奥深い本能にとってはほとんど不可能なことだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...おどけて見せるしぶとさがそこにあった...
高見順 「いやな感じ」
...あいての猫間犬丸のしぶとさに...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...お柳を殺したのは私じゃありません」「そんな馬鹿なことがあるものか」平次は又六のしぶとさに腹を立てて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのしぶとさが余計胸の中に来ると...
林芙美子 「魚の序文」
...やっぱり自分にしぶとさがあると感じ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何かしぶとさに感じられます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しぶとさは人間の発育の蕊(ずい)を止めるものでありますから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ガリリとそのしぶとさを健全に愛の手で粉砕される...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...自称しぶとさ、は単なる驕慢というようなものとすこし違っていたのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...アクのつよさしぶとさなども...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索