...葉子はまたしなやかな手を木村の膝(ひざ)の上において...
有島武郎 「或る女」
...同時に触角といふ其の細いしなやかな小さな角でそつと胃を叩いたり...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...しなやかな枝が、花の重みで垂れてゐる...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「薔薇」
...その姿をしなやかな...
薄田泣菫 「魚の憂鬱」
...その姿をしなやかな...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...しなやかな枝でほは笑み...
薄田泣菫 「独楽園」
...マントの蔭からしなやかな手をちらちらと...
谷崎潤一郎 「秘密」
...房一にはしなやかなだが強い張りのある首が疾駆の時にどんなに強く前傾し...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...サファイアの指輪をはめたしなやかな白い指先に...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...しなやかな手先の曲線を無数に空中に描き出し...
豊島与志雄 「立枯れ」
...しなやかな線を描いて生えている...
夏目漱石 「幻影の盾」
...ヤクの皮でつくったしなやかな半長靴を穿いているが...
久生十蘭 「新西遊記」
...しなやかなその足...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...しなやかな頸筋(くびすじ)があらわれている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...あの氈の上に寝てしなやかなジユリエツトの裸体を抱いた時...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...細いしなやかな腰の線がおどろくほど女らしいいろけをあらわしていた...
山本周五郎 「末っ子」
...しなやかな不動の姿勢を取って...
夢野久作 「暗黒公使」
...被衣(かずき)を脱ぐ二人の上(じょうろう)めいたしなやかな手から霰(あられ)がこぼれた...
吉川英治 「親鸞」
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