...昔の煉瓦建(れんがだ)てをそのまま改造したと思われる漆喰(しっくい)塗りの頑丈(がんじょう)な...
有島武郎 「或る女」
...あいだをつないでいる漆喰(しっくい)は五十年もたったもので...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...この屋根の箱棟(はこむね)には雁が五羽漆喰(しっくい)細工で塗り上げてあり...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...漆喰(しっくい)が stucco と兄弟だとすると...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...子供などは夜中に壁の泥や漆喰(しっくい)を剥がして食うから...
寺田寅彦 「話の種」
...崩壊や漆喰(しっくい)や破れ穴でいっぱいでした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...屋根職人らが監獄の屋根の一部を作りかえ漆喰(しっくい)をぬりかえてることだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...木材と石と煉瓦(れんが)と漆喰(しっくい)との意味もない集合に化けてしまう...
中島敦 「文字禍」
...窓に対する壁は漆喰(しっくい)も塗らぬ丸裸(まるはだか)の石で隣りの室とは世界滅却(せかいめっきゃく)の日に至るまで動かぬ仕切(しき)りが設けられている...
夏目漱石 「倫敦塔」
...鬢(びん)に漆喰(しっくい)の付いているのはどういうわけだろう」「エッ」「鬢ばかりじゃねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...貝殻を焼いて漆食(しっくい)をこしらえた...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...家の壁もところどころ剥(は)げて漆喰下地(しっくいしたじ)がむきだしになっているのは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...温室の白漆喰(しっくい)天井を震える指で差す姿は...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...まるで凧(たこ)の絵みたいな漆喰細工(しっくいざいく)の飾り絵がしてある事だった...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...本所相生町(あいおいちょう)に石灰屋(しっくいや)をしている弟である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...これに白と黒との漆喰(しっくい)を施します...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...小手垣味文が漆喰(しっくい)細工の村越滄洲...
山本笑月 「明治世相百話」
...その泥溝を包んだ漆喰(しっくい)の剥(は)げかかった横腹で...
横光利一 「上海」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??