...しかるに日本にはトーキー俳優というものはまだいない...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...しかるに、ひとたび不幸にあえば、再三これを重ねんとし、一人天災にかかれば、一家ことごとくこれにかからんとする傾向あるは、これ多くは天のしからしむるところにあらずして、自ら招くところであります...
井上円了 「おばけの正体」
...しかるに長い間には...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...しかるに天若日子はその國に降りついて大國主の命の女(むすめ)の下照(したて)る姫(ひめ)を妻とし...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...しかるに絶壁(ぜつへき)の所は架を作るものもなければもよくあつまるゆゑ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...「これ以上肥ったら大変だから」といったような冗談口のあってしかるべきところだったが……...
高見順 「如何なる星の下に」
...しかるべき求道者の光にならないとなれば...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...しかるに民衆の方はいかにもみごとであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかるべき時刻を見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかるに二人の運転手は衝撃を受けて直ちに昏倒(こんとう)したるをもって...
平林初之輔 「鉄の規律」
...しかるに維新の頃になって和算を棄てて西洋数学を採用することになる...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...しかるに旅は本質的に観想的である...
三木清 「人生論ノート」
...しかるにその雪や白粉も...
南方熊楠 「十二支考」
...しかるに、当時後鳥羽上皇講武のためしばしば神泉苑に幸し、猪狩りを行うとて野猪を野飼いにされたので、年々池辺の蛇を食いその棲処(すみか)を荒らす故、蛇の大親分たる善如竜王が憤って雨を降らさぬと風評したのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...しかるに我々は低いところにいる」...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかるにそれが醜くなるのは...
柳宗悦 「樺細工の道」
...しかるに、出頭(しゅっとう)の簿(ぼ)へ名をのぼせながら、今日の馬揃(うまぞろ)えに、姿を見せぬやつがおるとは奇ッ怪千万...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しかるに伝記によれば孔子は五十の時に公山不狃(こうざんふじゅう)に仕えんと欲し...
和辻哲郎 「孔子」
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