...葉子の控え目なしおらしい様子がいやが上にも人のうわさを引く種(たね)となって...
有島武郎 「或る女」
...しおらしいものですわね...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...娘にしても如何にもしおらしい娘らしさがあるような気がするし...
上村松園 「画道と女性」
...なんだかしきりにしおらしい手紙をくれるので可哀想になってよ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...しおらしいことを云うのが怪しい...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...しおらしい心に返ったのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...今このしおらしい美男の若殿原に向って...
中里介山 「大菩薩峠」
...しおらしい次第になる...
中里介山 「大菩薩峠」
...山麓の農民たちが、旱魃(かんばつ)に苦しむ際、雨乞いのために、この向うの農ガ池へ、野宿を重ねてお詣りに来る、これはよほど昔からのしきたりらしいが、こうした人々の心がけは申すまでもないとして、たとい猟師のような殺生稼ぎのあらくれ男ですら、山をおそれ、はばかる心は案外強いもので、慎(つつ)しむ所はつつしむのが、しおらしい...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...しおらしい望みじゃないか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それほど一生懸命になる手代の様子はツイ平次を乗出させるほどしおらしいものでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのしおらしい赤い襷(たすき)もよく冴えて...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...旅人を粗末にせぬしおらしい気風があったことと思うが...
柳田国男 「雪国の春」
...まだまだしおらしい方なのかも知れません...
吉川英治 「江戸三国志」
...しおらしいお慰みと存じます...
吉川英治 「江戸三国志」
...「嘘ばかりついている――まだしおらしい娘か...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...なるべく先方でもらった古着を身に纏(まと)って行くというしおらしい注意を怠らない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...緑の葉は涙にぬれたようなしおらしい色艶を増して来る...
和辻哲郎 「樹の根」
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