...ざわめく音に交(まじ)りながら...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...枯れ切った林の木の葉が、一時にざわめく...
石川欣一 「可愛い山」
...ざわめく風の間には...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...ざわめく声の中で...
梅崎春生 「蜆」
...)私、ただいま、年に二つ、三つ、それも雑誌社のお許しを得て、一篇、十分くらいの時間があれば、たいてい読み切れるような、そうして、読後十分くらいで、きれいさっぱり忘れられてしまうような、たいへんあっさりした短篇小説、二つ、三つ、書かせていただき、年収、六十円、(まさか! など、大笑の声あり、満場ざわめく...
太宰治 「喝采」
...フランボーはざわめく叢(くさむら)の上から鋤の刃をしめっぽい粘土の中へザックリと刺込んだが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...一陣の風が吹くだけで大きくざわめく...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...かすかに物のざわめく気配(けはい)です...
豊島与志雄 「白い朝」
...海風にざわめく枯椰子(ヤシ)の葉のそよぎも哀しい...
中島敦 「環礁」
...七時上野駅でお待合せを願います」「賛成」「是非私も参りましょう」ざわめく室内をもう一度眺め渡し乍ら蜂屋文太郎は尚(なお)も言葉を継ぎます...
野村胡堂 「古城の真昼」
...がやがやとざわめく声がしたと思うと...
火野葦平 「花と龍」
...ざわめく音だけが聞えた...
北條民雄 「間木老人」
...雨を受けてはげしくざわめく草葉の音に耳も遠くなっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...ときどきざわめく心の中で...
本庄陸男 「石狩川」
...篠竹にざわめく夕風が凍みついてくるだけである...
室生犀星 「星より來れる者」
...客席は彼をのみこもうとしてざわめく...
山川方夫 「その一年」
...ざわめく蘆荻(ろてき)のあいだから船は早くも離れかけた...
吉川英治 「三国志」
...振り仰いでは奇怪にざわめく曇り空を見ていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索