...これ程空涙(そらなみだ)をこぼし得(う)るものはないであろう)さめざめと泣くのであった...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...・風のなか野糞する草の青々・風がさわがしい木の芽草の芽おちつけない折嶺ほんに生れて来たばかりの眼をあけてさめざめ濡れてかたすみのシクラメン・風をあるいて来てふたたび逢へた水たまり花びらたまり霽れそうもない雨の四月廿二日雨――曇...
種田山頭火 「旅日記」
...さめざめと泣いているだろう...
豊島与志雄 「旅人の言」
...リメイは(エビルを負かす程の強い女だったにも拘わらず)さめざめと泣きながら...
中島敦 「南島譚」
...次第に胸が苦しく成って来るものか再びさめざめと声を揃えて歔欷を始めるのでありました...
西尾正 「陳情書」
...パリの往来の石の上に坐ってさめざめと泣いたということであります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...私自身もさめざめと泣き乍ら...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...お前の太いのに呆れているんだよ」お仲はさめざめと泣きだしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さめざめと泣きだした...
久生十蘭 「川波」
...」そしてさめざめと泣きながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...さめざめと泣いているのだ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...見えない天の川の向うにさめざめと光りながらだんだんうしろの方へ行つてしまひ...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...お妃(きさき)さまはさめざめと泣(な)きました...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「十二人兄弟」
...さめざめとそこに泣いている...
吉川英治 「江戸三国志」
...そのうちにさめざめと泣き出したからであった...
吉川英治 「三国志」
...もうさめざめと本当に泣き出していた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...……よ、よ、城太さん」そして両手を顔に当て、さめざめと、泣きぬくのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...さめざめと泣くように...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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