...それによって屋内の主人である私が時々おびやかされ制作のさまたげをされるのは...
上村松園 「画室談義」
...それをさまたげる事情は何もないのに...
梅崎春生 「Sの背中」
...彼の思考をさまたげるのが憎(にく)くてならないその警笛だった...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...時には訪問者がはいってくるのをさまたげた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ふたたび芽ぐみはじめた善の萠芽がそだつことをさまたげ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...この選集の読者の素直な鑑賞をさまたげる事すくないのではないかと思われる...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...出世のさまたげ、卑屈の基...
太宰治 「新ハムレット」
...万一これをさまたげる者でもあると...
田中貢太郎 「風呂供養の話」
...じつはわたくしも先刻から此処におりましたなれども御清境のおさまたげをしてはと存じてさしひかえておりましたがただいま琵琶行をおうたいなされましたのを拝聴しまして自分もなにかひとくさり唸(うな)ってみたくなりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...自分ははるか中空をもつと高い方を何ものにも遮(さまたげ)られることなく悠々と巨大に傍若無人に吹き抜けて行くのであつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それが彼等に芸術に対する本格的要求の豊熟をさまたげているのだとなる...
戸坂潤 「読書法」
...人に妨(さまたげ)なき処へ山のごとく積上る...
中谷宇吉郎 「雪」
...なるべくさまたげないためで...
野村胡堂 「胡堂百話」
...世界人類の社会に通用して妨(さまたげ)あることなかるべし...
福沢諭吉 「教育の目的」
...話の興味をさまたげまいとする心遣いであった...
本庄陸男 「石狩川」
...ご最期のさまたげをするな...
吉川英治 「私本太平記」
...なにかにつけてじぶんの前途(ぜんと)をさまたげていた勝家(かついえ)は自害(じがい)し...
吉川英治 「神州天馬侠」
...かかって来いッ! 斬りつけて来い! さまたげのないもちの木坂はのぞむ所の足場であった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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