...しかも著名な俳優の大部分は無声映画時代の好運にあまやかされて泰平の夢をむさぼるになれているから...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...ところどころに眼をあけて ほのめきをむさぼる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...太陽の熱をむさぼるように吸って...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...むさぼるように眺めていた...
太宰治 「一燈」
...むさぼるように二人は下界の観察だ...
谷譲次 「踊る地平線」
...物をむさぼるのは心の卑しさがのぞけないからである...
種田山頭火 「其中日記」
...独自の印象をむさぼるように蓄積しているのに違いない...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...むさぼるようにドミトリイのわめき声に耳をそばだてていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その生きている唐子の刺青をむさぼる様に写し続けながら...
富田常雄 「刺青」
...彼女が歌ってる唄にむさぼるように耳をすませた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...むさぼるように吸い込んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の眼は何かをむさぼるように...
原民喜 「永遠のみどり」
...むさぼるようにむこう側の笑声に聴き入ったり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...むさぼるように受け容れた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...自分の性能はさぼるにまかせている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...暴利をむさぼる惧(おそ)れがある...
吉川英治 「上杉謙信」
...貨利をむさぼることのみ知って...
吉川英治 「三国志」
...むさぼるように、その手紙を読みはじめて、「オオ……ウウム……じゃ、最後に周馬のやつが? ……こりゃ大事、江戸へ……蜂須賀家の致命傷だ……ウム、なるほど、それで……そうか」乞食の顔に紅味(あかみ)がさしてきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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