...……世の暗さは五月闇(さつきやみ)さながらで...
泉鏡花 「遺稿」
...八千里の曠野(あらの)の五月闇(さつきやみ)を...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...漆を融かしたような皐月闇(さつきやみ)の空に...
海野十三 「空襲下の日本」
...真暗い五月闇(さつきやみ)に草舎(くさや)の紅い火を見るも好い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...五月闇(さつきやみ)の中に消えてしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さつきやみ烟たなびく暮れ方を...
萩原朔太郎 「短歌」
...五月闇(さつきやみ)の空が晴れずにいるのである...
森鴎外 「阿部一族」
...前夜の北岸は五月闇(さつきやみ)のうちに殺気立った...
吉川英治 「私本太平記」
...つねならばもう梅雨雲(つゆぐも)の五月闇(さつきやみ)といわれる頃を...
吉川英治 「新書太閤記」
...まったくの五月闇(さつきやみ)であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ真っ暗な五月闇(さつきやみ)の雲の断(き)れ目(め)に...
吉川英治 「茶漬三略」
...今夜は星も見えないんだね」「そろそろ五月闇(さつきやみ)ですから」「社家(しゃけ)様のお宅では...
吉川英治 「旗岡巡査」
便利!手書き漢字入力検索