...別れろとならばきれいさっぱりと別れても見せる...
有島武郎 「或る女」
...そうして幾年来の生活からきれいさっぱりとかけ離れた旅行をすることになったのであった...
上村松園 「余齢初旅」
...「スメール教授を殺そうとしたのはわしだったと言われるんですかい?」「いやそうじゃないです」とさっぱりと譲歩する人の態度で手を振りながら...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...きれいさっぱりと父親との交渉をかたづけるために...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...髭をさっぱりとそった男が...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...小屋の中がさっぱりとなっている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...身体はさっぱりと爬(か)かれて...
久生十蘭 「キャラコさん」
...船づくりのほうはさっぱりとあきらめてしまった...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...いつもさっぱりとした服を着て...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...若しそれらを彼が本当にその詩を書いたのち綺麗(きれい)さっぱりと撥(のぞ)き去ってしまったなら...
堀辰雄 「幼年時代」
...さっぱりと髪を洗い...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それだけはさっぱりと果すのが本当だと思いますから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...スケッチ風のところに濃い色をさっぱりとつけるという風なのもいいということになりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さっぱりと清潔で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いつの間にかきれいさっぱりと脱ぎ捨てて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしは誰よりも奇麗さっぱりとそれを脱却している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――若旦那へお詫(わ)びだけはしなくてはならない、寒笑も伴れてゆこう、あの男も私も、若旦那にはお返しのできないほど御恩を受けている、それが二人とも、恩を仇(あだ)で返すような事をしてしまった、たとえ恩返しはできなくとも、せめてお詫びぐらいしなければ人間じゃあない、……江戸っ子らしく、さっぱりと、……そしてこんどはもう少しましな者に生れてきて、この世で借りたものを返さなければならない...
山本周五郎 「新潮記」
...眼がさっぱりとさめ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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