...雲が黒すぎるでねえか」「さし出口はおけやい」そして君たち二人は顔を見合って溶けるように笑(え)みかわす...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...けれども彼は濫(みだ)りなさし出口はしなかった...
有島武郎 「親子」
...そうでなければ批評は単なる評判や無駄なさし出口に過ぎないのであって...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...座に在りし余さし出口して「永井先生は自身に不眞面目がる興味をよろこべど遂に不眞面目になり得ざる事文明載する所の文章之を證して餘あり」と云へり...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...こうしなければいけませんよ」とさし出口をきいているのではない(そういうことを言う人は他にたくさんいる)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「よけいなさし出口をするとおのれから先に斬ってしまうぞ」「それはそうでしょうけれども...
山本周五郎 「雨あがる」
...「要らざるさし出口はひかえろ」と一喝したので...
吉川英治 「三国志」
...要(い)らざる道誉のさし出口と...
吉川英治 「私本太平記」
...「――室の外より失礼なさし出口であるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...このうるさい隠居のさし出口もないことゆえ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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