...主翁(ていしゅ)は明るい陽(ひ)の光がさしてほかほかとしているとっつきの室(へや)の障子(しょうじ)を開けてみた...
田中貢太郎 「鼓の音」
...赤あかとあかりがさしていながら...
ヴィルヌーヴ夫人 Madame de Villeneuve 楠山正雄訳 「ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)」
...貞子はその一点を指さして言う...
外村繁 「澪標」
...添木でとめて地面に定着さしてある...
豊島与志雄 「山上湖」
...彼を絶望さして不正にまで陥らした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...敵同士を和解さしてやった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...よく考へさしてくれといふので...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...谷間をさして揺落する...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...女(をんな)にしてはと亡(な)き母親(はゝおや)に眉根(まゆね)を寄(よ)せさして...
一葉女史 「ゆく雲」
...それだけのことであるが鎌倉らしい気分が夕月の光のやうにさしてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それからまた二三発銃声がして、それがやむと、塔をさして、四五人の黒い人影が走つて来ました...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...儲(もう)けさして貰っている親分のこと」「そういわれちゃ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...入間川(いるまがわ)の方へさして行くのが小さく見られていたにすぎない...
吉川英治 「私本太平記」
...頭の上からパッとさしてきた龕燈(がんどう)のひかり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...京都へさして急がるるにちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...哨兵(しょうへい)が大勢で語り合っていたことばをさして云ったものであることは勿論である...
吉川英治 「新書太閤記」
...一指をこの方角にさしていることを...
吉川英治 「新書太閤記」
...赤銅作(しゃくどうづく)りの脇差をさしている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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