...それはあり合せの水絵具に一々挿絵(さしえ)を彩(いろど)ることだった...
芥川龍之介 「少年」
...次第次第に挿画(さしえ)の殿上人に髯(ひげ)が生えて...
泉鏡花 「婦系図」
...美妙は特にその作「蝴蝶(こちょう)」のための挿画(さしえ)を註文し...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...友人千田実画伯(せんだみのるがはく)こと西山千(せん)君の卓越(たくえつ)した科学小説挿絵(さしえ)と...
海野十三 「『地球盗難』の作者の言葉」
...ちょっとお伽噺(とぎばなし)の挿絵(さしえ)じみた家であった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...解剖学だのの奇怪な説話と挿絵(さしえ)に富んでいる書物を...
谷崎潤一郎 「秘密」
...(昭和十年七月三日)ノルマンディー今度フランスで造った世界一の巨船ノルマンディーに関する記事がたくさんの美しい挿画(さしえ)や通俗的な図解で飾られてリリュストラシオンに載せられている...
寺田寅彦 「柿の種」
...両手(りょうて)で頭を抱(かか)えて書物(しょもつ)の挿絵(さしえ)に見入っている時でも――台所(だいどころ)のいちばんうす暗い片隅(かたすみ)で...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...日曜新聞の着色插絵(さしえ)付きの犯罪談など...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...小説類の挿画(さしえ)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...見れば物語の挿絵(さしえ)に似た竹垣の家もある...
永井荷風 「すみだ川」
...その中にある仙人の挿画(さしえ)を一々丁寧(ていねい)に見た...
夏目漱石 「思い出す事など」
...さながら動物図鑑の画(さしえ)に描ける海狸(キャストオル)もかくやと思われるばかり...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...僕の友人に挿絵(さしえ)新聞の絵描きをしている女性がおり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...その期日さへ誤る事少ければ書肆(しょし)などは甚だ君を重宝がりまたなきものに思ひて教科書の挿画(さしえ)...
正岡子規 「墨汁一滴」
...そりゃ面白い挿画(さしえ)が入ってるんだぜ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...この本には挿絵(さしえ)として沢山の小間絵(こまえ)を入れましたが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...吾々の友達の手から生れた雑誌の挿絵(さしえ)がよく物語っていると思う...
柳宗悦 「民藝四十年」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??