...元来この小説は京都の日の出新聞から巌谷小波(いわやさざなみ)さんの処へ小説を書いてくれという註文が来てて...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...もう八ツ寝るとお正月といふ日昔桜亭において漣山人(さざなみさんじん)誌(しるす)上巻第一回むかし或(あ)る深山(みやま)の奥に...
巌谷小波 「こがね丸」
...池の真中ごろの処に小波(さざなみ)が立って...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...しかし湖面のようにわたしの清澄な心はさざなみは立つがみだされはしない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...水は風によってみずからさざなみ立つ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
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高見順 「死の淵より」
...それが水の中から咲き出たように漣(さざなみ)に揺られて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...浜名湖めぐり・いのちありて浜名湖(ウミ)は花くもりのさざなみ・遠江春まだ寒い焼鮒買はう・旅もやうやく一人になりて白い花まいにちあるくぼつぼつ茶摘もはじまつた低空飛行その下の畑打つ・若葉わけのぼるちかみちうまい水があつた一足千里の地下足袋ふんで春ふかく・花ぐもりの湖が見えたりかくれたり...
種田山頭火 「旅日記」
...この人生れてより下二番町(しもにばんちょう)に住み巌谷小波(いわやさざなみ)先生の門人とは近隣の誼(よしみ)にて自然と相識(あいし)れるが中(うち)にも取りわけ羅臥雲(らがうん)とて清人(しんじん)にて日本の文章俳句をよくするものと親しかりければ互に往来する中われもまた羅君と語を交(まじえ)るやうになりぬ...
永井荷風 「書かでもの記」
...自分は高輪(たかなわ)なる小波(さざなみ)先生の文学会に赴くため始めて市中の電車に乗った...
永井荷風 「霊廟」
...漣(さざなみ)をただよわせると見れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...浮藻(うきも)の漣(さざなみ)に靡(なび)くがごとく...
夏目漱石 「野分」
...武士の口辺に小波(さざなみ)の如く漂います...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...小波(さざなみ)一つ立っていない...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...耳を澄ますと小波(さざなみ)の音が幽かに聞えたが...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...漣(さざなみ)のような忙しい白さで着席していく姿と...
横光利一 「微笑」
...ものしずかな小波(さざなみ)に縒(よ)れている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...鴛鴦(えんおう)(おしどり)の池のさざなみ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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