...ハイドのした悪事を急いで償おうとさえした...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...この点から申しますと「新古の判断さえつかぬ人になれ」ということになるのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...口角に意地わるげな笑いをさえ含めてのろのろと言いだした...
太宰治 「猿ヶ島」
...明るい気持でよく噛んで食べさえすれば...
太宰治 「パンドラの匣」
...今はそのヨハンネスにさえなれぬ身だと思って長嘆した...
田山花袋 「蒲団」
...幸いに彼の話を受け容れることができさえすれば...
徳田秋声 「挿話」
...考えてさえいることをアリョーシャはよく知っていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...限りない神様の愛をさえ失ってしまうような...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...苦労の影さえない...
豊島与志雄 「死ね!」
...いくら下手(へた)だって糸さえ卸(おろ)しゃ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...怒気を含んだ顔が紫にさえ見えるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...広い景色を自分一人の力で見出した嬉しさに私は雨さえ降らなければ毎日一度は必ず崖の上に小さい姿を現わすようになった...
水上滝太郎 「山の手の子」
...国民学校へつとめて病夫と自分の生活をささえ...
宮本百合子 「大町米子さんのこと」
...実際こうした良人(おっと)がおいでにならなければ外間のいろいろな噂(うわさ)にさえされる方であったかもしれぬと女房たちは思っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かつ詩文の才をさえ有していた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...今だって男のゆうれいさえ見ればくどくんだから...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...およそ自分は現在さえも知らぬのだ...
横光利一 「旅愁」
...――僕の女房が仕合わせでいてくれさえすりゃ...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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