...鶏(とり)を追っていた女の児さえ...
芥川龍之介 「俊寛」
...同時に私はオーケストラの連中にさえ嫉妬を感じた...
高見順 「如何なる星の下に」
...徒歩でも車でも出さえすると屹度跟(つ)いて来るが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...処が今日の吾々はもはや夫をさえ実際は信じていない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そして従来何等の思想的傾向も情熱も示さなかったような種類の人士の間からさえ...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...戦いの結果がどうであろうとも――戦いが済みさえすれば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...衆にぬきんでることさえできないでいる他の多くの者の才能に比べても...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お前たちは夜になってただながめさえすればよい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...唇さえも女には似で薄からず...
夏目漱石 「薤露行」
...これらの対象や知覚は、決して少しも特定の場所を必要としない、それどころか、絶対的に特定の場所と両立しないし、想像でさえも、場所が、それらの対象や知覚に属するとは、考えられ得ないのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...それ等の戸をあける音がするとさえ急いで箱を飛び出して来...
細井和喜蔵 「モルモット」
...見れば食事さえ切羽詰まっているようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...彼はこれをどこへでもたずさえてゆく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...これさえあれば、ホントの意味では下手だとは言えないし、下手だと言われて、さしつかえない...
三好十郎 「恐怖の季節」
...このことは現代に与えられた特殊な恵みであるとさえ云うことができる...
柳宗悦 「工藝の道」
...越前の心さえ、しかと、最初の覚悟のままであれば、いかようなろうと、あわてることはない」「この事、てまえからお奉行のお耳に入れたと、義平太に、申したものでしょうか...
吉川英治 「大岡越前」
...酒井左衛門尉忠次(さかいさえもんのじょうただつぐ)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうするんだ」「馬さえあれや逃がすこッちゃなかったのに...
吉川英治 「新・水滸伝」
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