...熟(じっ)と中空を仰ぐのさえ物ありそうな...
泉鏡花 「婦系図」
...大蘇芳年(たいそよしとし)の筆の冴(さえ)を見よ...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...坐る事さえ忘れていた...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...前のごとく真向から鉱業停止の一途で大勢をささえることは...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...軽い動悸をさえ覚えさせるものがあろうとも...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...耳もさえぎられているのではあるまいかと思われるほどだった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...あるいは脳髄そのものにおいてさえも...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...が俺はピストルを手にしたことさえない……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ロクロク慰めの言語さえ言わなかったものですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...それにうなされるようなことさえある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...今はほとんどの同意をさえもつようになっていたのである...
橋本五郎 「地図にない街」
...すぐ決心することはなさらぬようにとさえ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...何よりも先にイギリスとイタリーとが戦端を開きさえすればいいのですから……」「そんなに訳なく戦争を始めさせることが出来ますかしら」「なんでもないことです...
夢野久作 「女坑主」
...道を遮(さえぎ)っていたのだろう...
吉川英治 「私本太平記」
...丹羽(にわ)五郎左衛門の一字と、柴田修理勝家(しばたしゅりかついえ)が一字をとり、羽柴と申すがよい)と、姓さえ与えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...父の名を時々振廻しておりさえすれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
...髪の根から冷たい汗さえながれていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そこでもし眼かくしさえしていない男なら彼はきっとスペイン女のことを恋の標石塔(スチール)と云い...
吉行エイスケ 「新種族ノラ」
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