...下地なる胡粉(ごふん)の白く見えたるは...
泉鏡花 「一景話題」
...……と見ると胡粉(ごふん)で書いた番号の札に並べて...
泉鏡花 「婦系図」
...五分時間位(ごふんじかんぐらゐ)の間(あひだ)に一里半程(いちりはんほど)の距離(きより)を馳(は)せ下(くだ)つたものらしい...
今村明恒 「地震の話」
...皆さんの御奮闘(ごふんとう)に対して...
海野十三 「爆薬の花籠」
...胡粉(ごふん)を塗りかえたりするくらいに過ぎない...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...泥色(どろいろ)をした浅草紙を型にたたきつけ布海苔(ふのり)で堅めた表面へ胡粉(ごふん)を塗り絵の具をつけた至って粗末な仮面である...
寺田寅彦 「自由画稿」
...五分(ごふん)ばかりは無事であったが...
夏目漱石 「虞美人草」
...胡粉(ごふん)ぬりくり彩色(さいしき)のある田楽みるやう...
樋口一葉 「たけくらべ」
...黒漆塗の札に『春鶯句会(しゅんおうくかい)』と胡粉(ごふん)で書いてあって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...まだ表立って名も貰っていない次郎吉はベトベト胡粉(ごふん)で牡丹雪を降らすばかりだったが...
正岡容 「小説 圓朝」
...『それが胡粉(ごふん)と稱(よ)ばれる理由(わけ)は?』『未(ま)だ其(そんな)事(こと)を考(かんが)へて見(み)たことがなくつてよ』と云(い)つて愛(あい)ちやんは...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...上と下との曲木(まげき)には厚ぼったく白の胡粉(ごふん)で割菊(わりぎく)の紋などをつけます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...胡粉(ごふん)ようのもので捺染(なっせん)してあった...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...ぽちぽちと胡粉(ごふん)を打ったような花をつけ初めて...
吉川英治 「江戸三国志」
...胡粉(ごふん)より白いものが点々と...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...曹操の面には古い壁画の胡粉(ごふん)が剥落(はくらく)してゆくように...
吉川英治 「三国志」
...胡粉(ごふん)に雨露(うろ)の気をただよわせ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...欄間彫(らんまぼり)の剥げた金箔(はく)だの胡粉(ごふん)絵具なども...
吉川英治 「宮本武蔵」
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