...しかし艇員が出入に防音扉をあけるごとに...
海野十三 「太平洋魔城」
...そして、一句ごとに、この名探偵の突飛(とっぴ)な行動の理由がわかって行くように思われた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...私はこの一句を口ずさむごとに...
高神覚昇 「般若心経講義」
...瞬間ごとによく変わった...
田山花袋 「田舎教師」
...かんなわの湯だとか明礬の湯だとか半里か一里ごとに色々な温泉が噴出してゐる...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
...いつもお決まりのありがたいたわごとにすぎないらしい...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その虚無の境地が一刻ごとに深くなってゆくのを感じた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...秋の夜ごとにふけ行く夜半過(やはんすぎ)わけて雨のやんだ後とて庭一面(こおろぎ)の声をかぎりと鳴きしきるのにわたしは眠(ね)つかれぬままそれからそれといろいろの事を考えた...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...夜ごと日ごとに鏡の傍(そば)に坐りて...
夏目漱石 「薤露行」
...遼遠(りょうえん)のかしこへ一分ごとに消えて去る...
夏目漱石 「草枕」
...軒(のき)ごとに紅燈(こうとう)の影美しく飾られて宛然(さながら)敷地祭礼の如くなり...
福田英子 「妾の半生涯」
...来るんじゃなかった――」と彼女は山に向って独りの繰りごとに泣きじゃくっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...三つに分けて四ヵ月ごとにするのでしょうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...日の算(かぞ)えかたは島ごとに区々で...
柳田国男 「海上の道」
...「七日めごとに一回...
山本周五郎 「山彦乙女」
...引き摺られるたびごとに...
横光利一 「上海」
...情熱に生き情熱に戦って来た彼は今――平家の旧勢力を一掃して、源氏という、また、鎌倉幕府という新しい組織の段階に入ってくると、もうその役割のすんだ無用の破壊者の如く扱われて、ことごとに、兄頼朝からは疎(うと)んぜられ、幕府の一部からは曲解をうけた...
吉川英治 「日本名婦伝」
...事ごとにまごついて原稿を渡してから出版まで隨分な時間がかかり...
若山牧水 「樹木とその葉」
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