...さうして此小さゝと弱さとを以つてするも...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...私は自らの弱さが...
梅崎春生 「桜島」
...弱さうな子でもやはりくびれは出来てゐるその頸を精一杯うしろに曲げて...
高見順 「かなしみ」
...しかし自分の弱さと戦う戦士としては決して弱くなかった...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...依然としてドイツ的現実の貧弱さから解放されてはいなかった筈だ...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...それが懐抱する生命の貧弱さを軽蔑していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...直様(すぐさま)長吉(ちやうきち)は温順(おとな)しさうな弱さうな色の白い顔を襖(ふすま)の間(あひだ)から見せた...
永井荷風 「すみだ川」
...我々の諸能力を結合している鎖の薄弱さに就いて...
原民喜 「夢と人生」
...こんな気の弱さうな人には案外その方が幸福なのかも知れない――キエは...
牧野信一 「滝のある村」
...映画の内的世界の貧弱さから作品を文芸に求めるということに映画としての問題があり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...醍醐の花見の図の絵草紙的薄弱さとは比かくにならず又...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...新劇くずれその他の俳優などの大部分は自立的な自発的な芸術意慾を衰弱させてしまい...
三好十郎 「俳優への手紙」
...我々の注意を窒息させ衰弱させ分散させる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ここでも形の弱さと...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...人間社会の醜(みにく)さも、賤(いや)しさも、人間の弱さも、悪さも、不完全さも、野心も、感情も、本能も、世界の現実情勢も、国民生活の実情も計算に入れてかからねばならぬ...
矢部貞治 「政治学入門」
...論理さえ守っていればそれで良いという信念の薄弱さは...
横光利一 「欧洲紀行」
...と同時に安次の弱さに腹の底から憎悪を感じると...
横光利一 「南北」
...人間通有の弱さも...
吉川英治 「大岡越前」
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