...自分の弱さに惱む者は他人の弱さにも思ひ遣りがなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...いくら僕が弱くてもどうにかお役に立ったろうにと思ってね」と四宮理学士は自分の弱さを慨(なげ)いたのであったが...
海野十三 「階段」
...そうしているとまたつい独身ものの気弱さというようなものにも...
徳田秋声 「仮装人物」
...ドイツの政治的現実の貧弱さが...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...君たちの弱さが隠れているのだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...装薬の弱さからきている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...これは氣も弱さうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一寸良い男ではありますが弱さうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...基督は必らずあなたの人間的な弱さの重みに堪へる力を下さるのだから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...さうして不名譽な弱さと思へるものは何でも人前では隱さうと努力した...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...そんな自分の弱さは嘗て経験のためしもなかつたのであるが...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...弱さ……といふ風な風格が...
牧野信一 「淪落の女の日記」
...個人の内面の弱さをむき出したという範囲で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その肉体の弱さのことです...
三好十郎 「抵抗のよりどころ」
...それを若いお心の弱さはどうなされようもなくて御煩悶(はんもん)が絶えないらしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...年齢は他のすべての力を自分から奪い去ったから、今やこれだけが、家庭の中で自分の権威を維持し皆の者から侮蔑をうけずにすむための、ただ一つ自分に残された薬なのである」((c)誠に老いばかりではありません、すべて弱さこそ、アリストテレスの申すとおり、人を吝嗇(りんしょく)におとし入れるもとなのです)(a)と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...我々の注意を窒息させ衰弱させ分散させる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...が――言葉の上では強くても、お袖には、嫉(ね)たさ、弱さ、恨めしさ、お縫以上のものがあった...
吉川英治 「大岡越前」
便利!手書き漢字入力検索