...物ごとの怖ろしい惨めさ...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...大江へんは建物ごとごっそり削られたとです」「ひどかでしたばい」婆さんは口をとがらせた...
梅崎春生 「幻化」
...どうもだいぶ気が軽くなり行儀がくずれてはれた足を縁へ投げ出したり物ごとにだだくさになったり隣家とけんかをしたり雪舟(せっしゅう)の自慢をしたりあばたの小僧をいやがらせたり...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...見る物ごとにその面影(おもかげ)の忍ばれて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...道徳上善いか悪いかばかりで物ごとを決めるやり方に持って行くことが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...物ごとを深く考へるといふことをしてゐたからであります...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...物ごとに興味と熱がとぼしくなったり...
羽仁もと子 「おさなご」
...物ごと何によらず斯く上國に遲くれて居るからして...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...その後(ご)は物ごとに念を入れて...
樋口一葉 「大つごもり」
...すこし物ごとを真面目に考える今日の世代の若い人たちが...
宮本百合子 「家庭創造の情熱」
...生来の明るい迅さで或は物ごとの表面のありようをすばやくつかみ理解したという特徴を与えていたのかもしれない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...荷物ごと仰向けにひっくり返るような具合にして麦束をおろす)百姓 どっこいしょと!(立上り...
三好十郎 「おりき」
...しかし推するに二洲の譴責は「物ごとにうたがひふかき」山陽の感情を害して...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...このように人間界の物ごとが始終変化してきわまりなきことを考えてみたら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...物ごとを考えるにも...
山之口貘 「楽になったという話」
...一体全体そうした物ごとが...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...物ごとのよく解りのいい立派な頭を有つて居るのだ...
若山牧水 「一家」
...物ごと無穿鑿(むせんさく)に...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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