...はなはだ残念しごくといわなければならないと思うのであります...
浅沼稲次郎 「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」
...調子面白い喇叭(ラツパ)の音を澄んだ山国(さんごく)の空気に響かせて...
石川啄木 「赤痢」
...行乞して、たま/\出征兵士を乗せた汽車が通過するのに行き合せた、私も日本人の一人として、人々と共に真実こめて見送つた、旗がうごく、万歳々々々々の声――私は覚えず涙にむせんだ、私にもまだ/\涙があるのだ!同宿の猿まはし君は愉快な男だ、老いた方は酒好きの、剽軽な苦労人だ、若い方は短気で几帳面で、唄好だ、長州人の、そして水平社的な性質の持主である、後者は昨夜も隣室の夫婦を奴(マヽ)鳴りつけてゐた、おぢいさんがおばあさんの蒲団をあげたのがいけないといふのだ、そして今夜はたまたま同宿の若いルンペンをいろ/\世話して、鬚を剃つてやつたり、或る世間師に紹介したりしてやつてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...要点だけをごく手短かに叙べねばならぬ...
戸坂潤 「技術と科学との概念」
...しかしごく強い多少不安な好き方だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それもごく稀にだが...
豊島与志雄 「渡舟場」
...おれたちの仲間でも至極(しごく)出来のいい方だ」こういって道庵は...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし、この野郎の兇状持ちは今に始まったことでない、海道という海道を食い詰めている金箔附きなので、いまさら、無宿を鼻にかけてみたってはじまらないのであるが、ごく最近に於て、このコースで生新しい負傷をしている、指のことは問題外としても、草津の宿で、轟(とどろき)の源松(げんまつ)という腕利(うでき)きの岡っ引に少々胆(きも)を冷やされているところがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんなサンスクリットで書いた論文のように極(ごく)少数の人にしか分らないものは...
中谷宇吉郎 「科学と文化」
...ごく平凡な事のようだが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...ごく慇懃な挨拶を受けた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...日本では自動車をやれる女のひとさえごくまだ尠(すくな)いから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「これは学問です、孔子さまという聖人のおしえなのです、有難い、ごくまじめな、尊い学問です」そうして滔々(とうとう)となにか饒舌(しゃべ)りだした...
山本周五郎 「桑の木物語」
...その男はごく低い声で囁きながら...
山本周五郎 「風流太平記」
...ごく短く「いやん」というんだ...
山本周五郎 「陽気な客」
...うごく者はうごいていようが」「が...
吉川英治 「私本太平記」
...いつ敵から火ぶたを切るか、味方がうごくか、寸前がわからない...
吉川英治 「新書太閤記」
...柳生流の極意(ごくい)は死物となるのだ」久しぶりに十兵衛は...
吉川英治 「柳生月影抄」
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