...それにしても此最後の作はお貞さんの本來の面目にかへり、徹頭徹尾のお貞さんの作であり、且つ自ら前期の作に不足してゐた情緒を加へ、味深くこなれた、そして進歩のあとのいちじるしく見える進んだ作であつた...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...あのこなれた〈稼業〉の最後のおつとめから...
オー・ヘンリ O. Henry 大久保ゆう訳 「罪と覚悟」
...この百万の身代ができたのじゃぞえ」富本でこなれた渋い声で御生前よくこう言い言いして居られましたから...
太宰治 「葉」
...よくこなれた繊維の中で崩れずに形を保って来たものか...
寺田寅彦 「浅草紙」
...その上に主役となる老優の渋くてこなれた演技で急所急所を引きしめて行くから...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...割合総合的なそしてよくこなれたイギリス風のブルジョア唯物論者として残っているのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...こなれた絵を自在に描きます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...その酒のやわらかくこなれた甘味と...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??