...ことさらに数馬を負かしたいとか...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...ことさらに挨拶す...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ことさらにたわいもないことを騒(さわ)いで...
伊藤左千夫 「老獣医」
...ことさらに他人の短と自家の長とを対比して書いたものと推断して...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...群集はことさらに反抗もしないかわり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ことさらに漢字を避けたり...
太宰治 「風の便り」
...ことさらに野寄の辺をウロウロしていたと云うのは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ことさらにいうには及ぶまいから...
津田左右吉 「日本歴史の特性」
...ことさらに昂奮と激情のみ打ちつづく晩だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...かつ退きつつ南行することさらに数日...
中島敦 「李陵」
...全く私が腑抜(ふぬけ)のせいだって」「そう腑抜をことさらに振り舞わされちゃ困るね...
夏目漱石 「行人」
...ことさらに皇国の歌はなど言はるるは例の歌より外に何物も知らぬ歌よみの言かと被怪(あやしまれ)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...もし子もまた予を以て俳句を解せざる者となさば予はことさらに是非を争はざるべし...
正岡子規 「俳句の初歩」
...故にことさらに「夫(そうふ)」とは受けたり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...故に万葉崇拝家が常に手本として示す所の「もののふの」の歌を取りてことさらに云々したるなり...
正岡子規 「人々に答ふ」
...淡紫(うすむらさき)などの明るい取り合わせの着物は着ていたが顔はまたことさらに美しく...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こは我評を以てことさらに逍遙子が論の一面を擧げて其全體と看做したるものとなしゝならむ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...ことさらに混乱し...
山本周五郎 「山彦乙女」
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