...こつこつと一所に来たでしゅ...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...錫杖の頭を並べたような兀々(こつこつ)した巉岩が数多(あまた)競い立っている...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...そのとき入口の扉(ドア)がこつこつと鳴った...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...同じく缶の底にとりつけてある電鍵をこつこつ叩いて...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...今こつこつ一生けんめいにやっている学者なんておかしいですね...
海野十三 「火星探険」
...足音は、同じところを、こつこつと、ぐるぐるまわりしているのだった...
海野十三 「火星兵団」
...なんの符号であろうか客車の横腹へしろいペンキで小さく書かれてあるスハフ134273 という文字のあたりをこつこつと洋傘の柄でたたいたものだ...
太宰治 「列車」
...その上に乗っている人々は、刀を押えて、誰も皆、前方を睨みつけるように見て「急げっ、急げっ」と――中の一人は、刀の鐺(こじり)で、そういいつつ、こつこつ、川人足の肩をたたいていた...
直木三十五 「南国太平記」
...それを材料としてこつこつと手工業的に作業を進め...
中井正一 「調査機関」
...幾らやかましい小言(こごと)を云われても個人的にこつこつやって行くのが原則になっています...
夏目漱石 「中味と形式」
...股野は毫(ごう)も辟易(へきえき)した気色(けしき)なく無遠慮にそこいら中こつこつ叩いて歩いたが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...一心になって毎日こつこつ縫っている彼女に向って...
林芙美子 「魚の序文」
...家は自分の手でこつこつ建てたのである...
林芙美子 「旅人」
...馬のやうに足先でこつこつと土をほじつた...
北條民雄 「青い焔」
...こつこつと自分で巻く...
北條民雄 「癩院記録」
...こつこつはたらかないですむような人...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...足をこつこつ鳴らし...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...こつこつと彫りものをはじめた...
室生犀星 「香爐を盗む」
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