...ことにこっけいなのは...
芥川龍之介 「水の三日」
...僕はその手紙に書いてある事とあなたの電話の『滑稽(こっけい)だった』という言葉とをどう結び付けてみたらいいかわからなくなってしまったんです...
有島武郎 「或る女」
...○古くさい芸術家きどりの「気分主義」くらいこっけいで...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...世の中にこれほど滑稽(こっけい)なことがあろうか...
海野十三 「少年探偵長」
...僕と云うものは随分滑稽(こっけい)に見えたでしょうね」「けれども僕も...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...非常に恐れていたのも滑稽(こっけい)であった...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...しかし私は猫のこの挙動に映じた人間の姿態を熟視していると滑稽(こっけい)やら悲哀やらの混合した妙な心持ちになるのである...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...顔や挙動や境遇や性格やの滑稽(こっけい)になるための条件公式あるいは規約のようなものをいくつも...
寺田寅彦 「笑い」
...馬鹿気(ばかげ)た感じだから滑稽(こっけい)のように思われるけれどもその時は正直にこんな馬鹿気た感じが起ったんだから仕方がない...
夏目漱石 「坑夫」
...読んで冒頭より門番の滑稽(こっけい)に至って冥々(めいめい)の際読者の心に生ずる唯一の惰性は怖と云う一字に帰着してしまう...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...少し滑稽(こっけい)だからね...
夏目漱石 「明暗」
...「滑稽(こっけい)だな...
夏目漱石 「明暗」
...もしくは滑稽踊(こっけいおどり)として賞翫(しょうがん)されているらしい...
夏目漱石 「明治座の所感を虚子君に問れて」
...知らない人としてつきあっていなきゃならんとしたらずいぶん滑稽(こっけい)なもんだろうね」「僕は」七十六号が答えた...
平林初之輔 「鉄の規律」
...吾々の目から観れば滑稽(こっけい)千万なることである...
柳田国男 「家の話」
...滑稽(こっけい)を通り越して何の事だかわからない...
夢野久作 「少女地獄」
...その世にも滑稽(こっけい)な姿のお三人の顔を見廻わしますと...
夢野久作 「少女地獄」
...雨乞いも滑稽(こっけい)だ...
吉川英治 「私本太平記」
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