...ここんとこだよ...
大阪圭吉 「花束の虫」
...ここんところが少し薄いようだが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...君が、ここんとこを、踏んづけて行ったのだぞ...
太宰治 「乞食学生」
...ここんとこと来た日にゃ(自分のひたいを叩いて)ご免をこうむってざっくばらんに申せばですな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...「ここんとこで、一つ気をそろえて、みっちり稼がんことにゃ、この恢復(とりかえし)がつきません」鶴さんは傍へ寄って来るお島に気もつかぬ様子であったが、お島には、それがすっかり母親の気に入って了ったらしく見えた...
徳田秋声 「あらくれ」
...ここんところが、島村さんにはちっとも分らない...
豊島与志雄 「別れの辞」
...もっと早くここんとこへ目をつけなかったかと...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここんとこをこうしてみてごらんあそばせ」兵助はのこのこと立って来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...まずここんところから出発してゆくより仕方がない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...――わあ! おったまげただ! 木の上のここんとこにあるのあなんだろう?」「よしよし!」ルグランは非常に喜んで叫んだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...……そうだ、ここんとこに、大きな岩の頭が出ていて……(壁の一ヵ所を見ている)……八月十五日の朝も……(頭がいっぱいになって、言葉がとぎれてしまっている)……花岡 だけど、あれからもう二年もたってしまっているんだぜ...
三好十郎 「胎内」
...ここんところが」佐吉は片手で自分の腰を叩いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...首のここんとこに瘤(こぶ)があるんだが...
山本周五郎 「さぶ」
...誰にだって、ここんところに、弥陀光如来(みだこうにょらい)は住んでいらっしゃる筈だからね)胸を指して、いうのである...
吉川英治 「大岡越前」
...――ここんところ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...……どじめッ、こぼさねえように酌(つ)げねえのか」「あ、かんにんして下さい」「う、うーい」平次郎は、おくびをしながら、「ここんとこ、久しくこの腕ッぷしを振り廻さねえから、癇(かん)の虫が退屈しやがって、なんだか、こううずうずしているのだぞ」「あまり過ぎると、体にこたえますし、あしたの仕事もありますから、もう横になってお寝みなさいませ」「この横着者め、おれを寝かせて、てめえも早く楽をしてえのだろう...
吉川英治 「親鸞」
...ここんところは……」と...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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