...けれども茶碗(ちゃわん)を探してそれに水を入れるのは婆やの方が早かった...
有島武郎 「碁石を呑んだ八っちゃん」
...たのむと先生は手をつかないばかりに仰言(おっしゃ)ひますので私も出る気になりましたけれどもう学校は決して楽しい処ではなくなりました...
伊藤野枝 「嘘言と云ふことに就いての追想」
...そんなにお綺麗(きれい)でもございませぬけれども...
太宰治 「斜陽」
...けれども、まだまだこれでおしまいでは無かったのである...
太宰治 「親友交歓」
...負け惜しみの見せかけなのかははっきりしないけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...正規の教育こそ受けないけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...けれども、お友達へ絵葉書の文句などを書いてる私の額は、ともすると曇りがちであった...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...けれども別に病気は起こらなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...けれどもこれらの子弟は多く家柄もよくて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...けれども自分も戦(いくさ)に負けて帰ったような姿なので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...いくらも男の数はあるけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...けれども病(やまい)に罹(かか)った余は...
夏目漱石 「思い出す事など」
...けれどもそれで兄の満足を買う訳には行かなかった...
夏目漱石 「行人」
...新鮮な活力を有する點に於てこそいくらか遜色があるけれども...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...けれども、その関連と推移の容易さは、極めて徐々にだが減少し得るので、同一性の名称に対する権利を、獲得したり失ったりする時についての論争を解決し得る、正確な基準はないのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...けれども試験を受けぬ訳には往かぬから試験前三日といふに哲学のノート(蒟蒻板(こんにゃくばん)に摺(す)りたる)と手帳一冊とを携へたまま飄然(ひょうぜん)と下宿を出て向島の木母寺(もくぼじ)へ往た...
正岡子規 「墨汁一滴」
...働くものにとって「時間は人間成長の箱である」けれども...
宮本百合子 「いのちの使われかた」
...けれどもこんなに腹コが空いては節米に適わぬとて笑うのだった...
矢田津世子 「茶粥の記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??