...着物は思いきって地味(じみ)なくすんだのを選んだけれども...
有島武郎 「或る女」
...可成(なるべく)くすんだ顔を人に見せまいと思つて...
石川啄木 「菊池君」
...可成(なるべく)くすんだ顏を人に見せまいと思つて...
石川啄木 「菊池君」
...くすんだ緑色の島々...
田中英光 「オリンポスの果実」
...隅の方にはくすんだ肖像画が一二枚かかっていた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...そしてその実体――艶のないくすんだ薄い毛並...
豊島与志雄 「オランウータン」
...ふしだらの限りをつくすんだ...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...皮膚はくすんだ眞珠色で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いつもくすんだ身なりをしている隣組の女たちの...
原民喜 「秋日記」
...周囲一里ほどの深くすんだ湖水が...
久生十蘭 「肌色の月」
...着物のくすんだ色目がしっとりと沈み...
久生十蘭 「ユモレスク」
...くすみにくすんだ大玄関の式台と...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...その背景にはくすんだ青色の丘が並んでいる...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...いくぶんくすんだやうな情熱と強い意志をさへ感じさせる...
堀辰雄 「おもかげ」
...くすんだような深い赭色(あかいろ)に塗られた盃は...
本庄陸男 「石狩川」
...灰色にくすんだ運動場は雨の底にしぶいていた...
本庄陸男 「白い壁」
...然しその時は事なくすんだ...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...切箔(きりはく)のくすんだ光と...
吉川英治 「随筆 新平家」
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