...山の端(は)に大(おおき)な蕈(くさびら)のようになった時...
泉鏡花 「縁結び」
...おしまいじゃないか」こんなつけ元気でもとかくさびしさをまぎらわし得たものだ...
伊藤左千夫 「去年」
...異様に薄暗くさびしかった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...谷口村(たにぐちむら)というごくさびしい村があります...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...野もせに靡くさびれの身に沁み入りては心弱(こころよわ)に...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...鐘楼(しょうろう)の影がなんとなくさびしく見える...
田山花袋 「田舎教師」
...われわれ祖先以来のあらゆるわびしくさびしい生活の民族的記憶がよびさまされて来る...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...ひどくさびしがって...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...鐵(てつ)の楔(くさび)で柄(え)の先(さき)を締(し)めた其(そ)の唐鍬(たうぐは)の四角(かく)な穴(あな)の處(ところ)が俄(にはか)に緩(ゆる)んだ...
長塚節 「土」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...月あかりの向ふにみんなみんな消えていつた弟のやつも 母も 友だちも消えていつた船尾にうごくさびしい旗と...
仲村渠 「月あかり」
...壊はされた黒い楔(くさび)の扉口からだ...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...為吉は水夫一同と一緒に七個(ななつ)ある大倉口(メイン・ハッチ)の押さえ棒へ楔(くさび)を打って廻った...
牧逸馬 「上海された男」
...めもはるかに遠くさびしき国に...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
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宮沢賢治 「疾中」
...堅ろうな階級的骨組みとくさびとを与えている...
宮本百合子 「巖の花」
...ここはかなめだとみれば楔(くさび)を打った...
山本周五郎 「いさましい話」
...これを軽率に云いだした自分の至らなさにひどくさびしくなったのを覚えている...
山本周五郎 「日本婦道記」
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