...ぎこちない沈黙がしばらくそこに続いた...
有島武郎 「或る女」
...一斉的な努力がこのぎこちない代物を六インチばかり動かす……という次第なのである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その赤坊がこんな風なぎこちない位置にいながら...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...中腰といってもぎこちない空気服を着ているので事実は寝ているようなものだった...
海野十三 「地球発狂事件」
...ぎこちない仕草(しぐさ)で私の手を握り...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...ぎこちない笑い方をしました...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...ぎこちない日本畫の材料で外國風な描寫をしようとあせつてゐる...
竹久夢二 「砂がき」
...すると今までなんとなしにしゃちこばってぎこちないものに見えた全世界が急になごやかに快いものに感ぜられて来て...
寺田寅彦 「映画と生理」
...どこか少しぎこちないところがあった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ぎこちない栄(は)えない様子をして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ぎこちないなりにも...
原民喜 「遥かな旅」
...ドイツ人の知的ではあるがぎこちない言葉は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...暗い顔つきにぎこちない笑みがあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...軽卒なところや、出たら目なところがなく、それでゐて、決して、ぎこちない、つまらなさなどはなく、読むに伴れて引きこまれました...
牧野信一 「浪曼的月評」
...そして彼女もまた、ぎこちない、わざといたわるような調子で彼を扱うのが、彼の心を深い悲しみで一ぱいにした...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...私の注いだビールをぎこちない手つきで啜った...
山本周五郎 「青べか物語」
...そうね」おしのはぎこちない動作で頷いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...このぎこちない少年の未熟さを嘲笑うのだった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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