...被害民(ひがいみん)の努力(どりよく)次第(しだい)によつては大部分(だいぶぶん)免(まぬか)れ得(う)られるべき損失(そんしつ)であつた...
今村明恒 「地震の話」
...嫁に行き損なつてしまひますよ...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...兄の書き損じた原稿用紙の隅へ...
太宰治 「思ひ出」
...たまたま私が注意を外(そ)らしていたために聞くべき音を聞き損(そこな)ったのであろう...
谷崎潤一郎 「鍵」
...いったん鳴き損(そこ)ねた咽喉(のど)は容易に開(あ)けぬ...
夏目漱石 「草枕」
...小野さんはみごとに鳴き損(そこ)ねた...
夏目漱石 「虞美人草」
...云わばでき損(そこな)いの小説めいた事がだいぶある...
夏目漱石 「坑夫」
...ここん所(とこ)は書き損いの字を削(けず)る場所で...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...プラトーの花も咲き損い...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...銭形の親分はさすがに眼が高(たけ)え」書き損ねの達磨(だるま)のような髯面(ひげづら)を歪(ゆが)めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...客は食ひつき損った...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...こゝで泣かしてやらうと、たくらみすぎたか、泣き損ひ、泣かせ損ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...此の如き損傷を来したるを見れば...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...つまり行き損ふといふことなんだからね...
牧野信一 「秋晴れの日」
...大分混んで来たやうですから聞き損はないやうになさいよ...
牧野信一 「毒気」
...疲れたり、書き損つたり、かと云つて、変にガツチリとしたものでもなく、斯ういふ作家は、おそらく追々とすゝんで、案外文学でない読者に、多くの友を見出すだらうといふ気が致します...
牧野信一 「浪曼的月評」
...籤を引き損こなったね」老人は私の傍へ腰を下した...
松本泰 「日蔭の街」
...書き損じの原稿は成稿した枚数よりもたくさんあって...
室生犀星 「芥川の原稿」
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