...多少(たしょう)は私(わたくし)のきき損(そこ)ね...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...その岬にはきっと着き損うに違いないことはわかったけれども...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...実に際(きわ)どい所で起き損って私も残念で堪らぬ...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...彼女は彼の前でひき損じはすまいかとびくびくしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...焼いてしまおうとして焼き損ねた品...
中里介山 「大菩薩峠」
...手槍(ピスカン)で大蛸(おおだこ)を突き損(そこな)って胸や腹に吸い付かれ...
中島敦 「南島譚」
...それですぐ後(あと)に尾(つ)いて行き損なった私は...
夏目漱石 「こころ」
...飛びつき損じて畳の上へこぼれたものは打算(ださん)の限りでない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...プラトーの花も咲き損い...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...国の支払うべき損害賠償は...
蜷川新 「天皇」
...銭形の親分はさすがに眼が高(たけ)え」書き損ねの達磨(だるま)のような髯面(ひげづら)を歪(ゆが)めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「おや?」書き損じらしい手紙が七八本...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...すんでのことに書き損ないをしようとして...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...否定の言葉も吐き損ひ...
牧野信一 「風流旅行」
...疲れたり、書き損つたり、かと云つて、変にガツチリとしたものでもなく、斯ういふ作家は、おそらく追々とすゝんで、案外文学でない読者に、多くの友を見出すだらうといふ気が致します...
牧野信一 「浪曼的月評」
...また彼が永久的収入に及ぼすべき損害などは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...開いて、空をつかせた雪之丞の、構えが直らぬ間に、もう一人、「とうッ!」と、折り敷くように、胴を薙(な)いで来るのを、ジーンと弾(はじ)き返して、利(き)き腕に、一撃、腕が折れたか、その場に腰をついてしまったのを見向きもせず、突き損じて、のめりかけた奴が、「えい!」と、大袈裟(おおげさ)に斬って来たのを、肩先一寸で、かわして、「む」と、詰めた気合で、心臓に、鉄扇の尖が、真ッ直ぐにはいる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...書き損じの原稿は成稿した枚数よりもたくさんあって...
室生犀星 「芥川の原稿」
便利!手書き漢字入力検索