...きりりと尾を捲(ま)いたまま...
芥川龍之介 「犬と笛」
...着物をきりりとたくしあげました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「雪の女王」
...きりりとしながら...
泉鏡花 「怨霊借用」
...きりりと羽織(はお)つたお月さま...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...小浜兵曹長はきりりと眉(まゆ)をあげ...
海野十三 「怪塔王」
...きりりとした顔で...
海野十三 「爆薬の花籠」
......
関口存男 「移轍(Anakoluth)」
...なにくそと俺は歯をきりりと噛み鳴らした...
高見順 「いやな感じ」
...その中にじつとしてゐる此の造型物はきりりとしまつて...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...きりりとした顔や...
徳田秋声 「爛」
...口元などのきりりとした浅井が寝顔を出していた...
徳田秋声 「爛」
...鉄兜から黒巻脚絆のきりりとしまった脚の先まで隙もない厳重な身固め...
永井隆 「長崎の鐘」
...紫紐できりりと結び...
中里介山 「大菩薩峠」
...「できなければ死ぬまでの事さ」お秀はついにきりりと緊(しま)った口元を少し緩(ゆる)めて...
夏目漱石 「明暗」
...きりりと脣(くちびる)を引きしぼりました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...狭帯(せまおび)きりりと締めて蝉表(せみおもて)の内職...
樋口一葉 「にごりえ」
...ことにその稍(やや)釣り気味になった眼元の清(すず)しさ……正に日本少女の生(き)ッ粋(すい)のきりりとした精神美を遺憾なく発揮した美しさであった...
夢野久作 「暗黒公使」
...舟が寄って来るひまに、彼女は、きりりと、帯を直し、髪のほつれをなであげて、男まさりの――というよりは、何か、烈しい風雪と闘っている花のような、きかない眼と唇(くち)もとに、春の夜明けを、油断もなく、見まわしていた...
吉川英治 「大岡越前」
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