...暑気(あつさ)は日一日と酷(きび)しくなつて来た...
石川啄木 「鳥影」
...最(もつと)も機敏(きびん)にさうする方(ほう)が個人(こじん)として最上(さいじよう)の策(さく)たるに相違(そうい)ない...
今村明恒 「地震の話」
...サイダーの空壜(あきびん)を集めてください」妙な物を注文した...
海野十三 「空襲警報」
...なおきびしく取調べたが...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...残暑のきびしい九月初旬の或(あ)る夕方のことでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...足を早めてる労働者らを――艶(つや)のない顔色をしきびしい表情を見せ変な微笑を浮かべてる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二月に至って彩牋堂から稽古始めの勧誘状が来たが毎年わたしは余寒のきびしい一月から三月も春分の頃までは風のない暖かな午後の散歩を除いてはなるべく家を出ぬことにしているので筆硯(ひっけん)多忙と称して小袖(こそで)の一枚になる時節を待った...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...話(はなし)を聞(き)いたとき彼(かれ)は寧(むし)ろ御米(およね)の機敏(きびん)な才覺(さいかく)に驚(おど)ろかされた...
夏目漱石 「門」
...吉備田狭(きびのたさ)が反抗した...
蜷川新 「天皇」
...きびしく門帳をしらべましたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...寒さもきびしくなり...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...花 と 咲 け地 に おつるこの秋陽(あきび)...
八木重吉 「秋の瞳」
...寒さがきびしいばかりで雪になるようすもなく...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...「あの子のすることには時どきびっくりさせられますよ」そういう母の言葉には...
山本周五郎 「日本婦道記」
...春とはいっても正月から二月は寒さがきびしい...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...ついにきびしい監視の下(もと)に隔てられてしまったので...
吉川英治 「親鸞」
...きびしく注(そそ)がれたままであった...
吉川英治 「源頼朝」
...こんな所にいたの」焚火(たきび)のそばへ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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