...きざみの淺いイタヤもみぢのやうであつた...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...内心の亢奮を包み切れずか絶えず小刻(こきざみ)に顫えていた...
大阪圭吉 「闖入者」
...この意味から詰襟などは巻煙草(シガレツト)や刻煙草(きざみたばこ)と一緒に大嫌ひである...
薄田泣菫 「茶話」
...まるでステッキに溝でも彫るようにきざみつけた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...上目を使つたり下目を使つたり一分きざみに渡つて居ると忽ちゴーといふ地鳴りのやうな音がする...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...「行水舟」「刻昆布(きざみこんぶ)」「ちやんぬりの油土器(あぶらがわらけ)」「しぼみ形の莨入(たばこいれ)...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...巻莨(まきたばこ)はおろか刻煙草(きざみたばこ)もない...
寺田寅彦 「夏」
...寂(さび)れた町に渦巻き立つ砂ほこりの中を小きざみに行く後姿が非常に心細げに見えた...
寺田寅彦 「やもり物語」
...刻印できざみ込まれていることである...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの秋」
...髪の毛は刻(きざみ)煙草のような薄い亜麻毛で...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...……すると路地のうちに小きざみな足音がして...
堀辰雄 「三つの挿話」
......
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...手は野菜をきざみ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...ゆっくりと小きざみに大きくなるものだとはいえ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...なにかきざみつけてあるではありませんか...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...機械色のスカートのなかで小きざみに足並をそろえて彼女があるきだした...
吉行エイスケ 「職業婦人気質」
...激しい苦悩のたて皺(じわ)が刻込(きざみこ)まれ...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...いつもの皮肉な皺(しわ)が深々と刻込(きざみこ)まれ...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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