...薄板に施した形板きざみは完全で...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...自分の威嚴があると思ふ歴史を恥かしめるやうにひし/\ときざみ込まれた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その手は小きざみに烈しくふるえていた...
江戸川乱歩 「断崖」
...内心の亢奮を包み切れずか絶えず小刻(こきざみ)に顫えていた...
大阪圭吉 「闖入者」
...人参(にんじん)をきざみながら此絵にむかしをおもひいだして独言(ひとりごと)いひたるを記(しる)したる文に「我れ幼年(えうねん)の頃(ころ)はじめて吉原を見たる時...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...青い刻煙草(きざみたばこ)の吸殻のような光があった...
田中貢太郎 「馬の顔」
...一きざみすると身体は帯際まで上に出たのであった...
田中貢太郎 「忘恩」
...煙草はたしか「極上国分(ごくじょうこくぶ)」と赤字を粗末な木版で刷った紙袋入りの刻煙草(きざみたばこ)であったが...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...例の足駄(あしだ)でぽッくり/\刻足(きざみあし)に翁が歩いて来る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...漬物をきるあいだに本陣は玉菜をきざみ...
中勘助 「島守」
...刻煙草(きざみたばこ)の国分(こくぶ)をつめ換えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから銀の煙管(きせる)に刻草(きざみ)を詰めて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...想像的な精神的な冒険のこんせきをきざみつける...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...ふしぎな人形銀のお月さまかたいかなかたくないなら小刀(こがたな)でぼくは人形がきざみたい...
水谷まさる 「歌時計」
...記憶にきざみつけようとしているかのようにみえた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その蝋燭の火で美味(おいし)そうに何服も何服も刻煙草(きざみたばこ)を吸うのであったが...
夢野久作 「近世快人伝」
...小きざみに足を早めて...
吉川英治 「新書太閤記」
...機械色のスカートのなかで小きざみに足並をそろえて彼女があるきだした...
吉行エイスケ 「職業婦人気質」
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