...がらんとしていて...
海野十三 「時計屋敷の秘密」
...部屋はがらんとして中央に机が一つ...
海野十三 「四次元漂流」
...がらんとした部屋です...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...がらんと町はこはれちやふ...
スチーブンスン 新美南吉訳 「積木の町」
...そうなくてさえ薄暗い六畳二間ががらんとして荷物を運び出した後がまるで空家(あきや)のように荒れていた...
近松秋江 「うつり香」
...先生はがらんとした工場の隅(すみ)にひとり腰掛けていた...
原民喜 「廃墟から」
...地下より起ちあがらんとしても叶はず...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「お客人をおともした」と平馬は、いかめしく言って、「客間に灯(あかり)を入れろ」その客間というのが、まだ壁の匂いがツンツン香る、床(とこ)に掛物もかけてない、がらんとした、寒む寒むしい十二畳だった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...がらんとした桔梗(ききょう)いろの空から...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...美しい美しい桔梗(ききょう)いろのがらんとした空の下を実に何万という小さな鳥どもが幾組(いくくみ)も幾組もめいめいせわしくせわしく鳴いて通って行くのでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...濃い緑いろの枝はいちめんに下草を埋めその小さな林はあかるくがらんとなってしまひました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...外はがらんとして青く明るく見えました...
宮澤賢治 「氷と後光」
...そこのがらんとした寂しい地面の有様が子供の心をつよく動かした...
宮本百合子 「雨と子供」
...がらんとしていました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...がらんとした食堂はすっかり片づいており...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...見ると内部はがらんとした板張りで埃だらけの共同椅子が十四五ほど左右に並んでいる...
夢野久作 「暗黒公使」
...がらんとした中へ吸ひこまれた‥‥彼女は不意に...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...がらんとした奥の広間まで通った...
吉川英治 「大岡越前」
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