...若い人には未来を」という交際術の初歩すら心得ないがさつな人だ...
有島武郎 「或る女」
...稍々(やや)がさつな友人が出て来た...
海野十三 「あの世から便りをする話」
...美男子じゃあるけれどがさつな男だった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...ああ私はやっぱりどたどたした肥っちょでがさつな酔払い女だと思いながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...あなたと闘っているうちに、私は自分の性格を台無しにして、とげとげした、がさつな、おどおどした疑深い女になってしまいました...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...「それはがさつな気性というものですわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...置床にはがさつな鏡臺が一つあるきりの部屋である...
林芙美子 「秋果」
...うしろで下司どものがさつな声がきこえた...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...そんながさつな真似はしねえんです...
久生十蘭 「魔都」
...ジョン自身のがさつな聲さへまじつて騷いでゐるのが聞えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...前とは違つた温(あたゝ)かい微笑がそのがさつな顏に浮んだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ちょっとがさつな衣装を用意しており...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...がさつな言い方だが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...がさつな差し押さえ屋なんてどうってこと無い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...やるがいい」とその男はがさつな声で言った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...これは心がほかへ飛んで行っているという状態なのであろう、そうしたことに馴(な)らされた六条院の夫人たちを何かといえばよい例に引いて、自分をがさつな、思いやりのない女のように言う良人は無理である、自分も結婚した初めからそう馴らされて来たのであったなら、穏健なあきらめができていて、こんな時の辛抱(しんぼう)もしよいに違いない、珍しく忠実な良人を持つ妻として親兄弟をはじめとして世間からあやかり者のように言われて来た自分が、最後にみじめな捨てられた女になるのであろうかと歎いているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不純でがさつな性分だから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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