...その花々しい服装から軽率(かるはずみ)らしい挙動を苦々しく思うらしい顔つきをしていた...
有島武郎 「或る女」
...私はこの尊い自身をいともかるはずみにあんな見もしらぬ男の前に投げ出したことはない...
伊藤野枝 「わがまま」
...輕擧(かるはずみ)な!』ハヾトフと郵便局長(いうびんきよくちやう)とは...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...軽挙(かるはずみ)な!』ハバトフと郵便局長(ゆうびんきょくちょう)とは...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...これはかるはずみなことをしたと気づいたらしく一旦ほどきかけた両手をまた頭のうしろに組み合せてしかめつらをして見せた...
太宰治 「ロマネスク」
...お庄は何だか軽佻(かるはずみ)なことをしたように思って...
徳田秋声 「足迹」
...「ああいう軽卒(かるはずみ)なことは慎んでもらいたい...
徳田秋声 「黴」
...倒れかかるはずみに...
直木三十五 「南国太平記」
...平常(ふだん)から軽佻(かるはずみ)な野郎でございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...軽挙(かるはずみ)なことはなさらぬように……と申し上げますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたくしというものの軽佻(かるはずみ)を定めてお心の中ではおさげすみになっていらっしゃるかと存じますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...あるいはまたあんな軽挙(かるはずみ)をしてやり損(そこ)なわなければいいがと心配してくれたものもある...
夏目漱石 「思い出す事など」
...「何ですね女の癖にそんな軽機(かるはずみ)な真似をして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...お前も輕率(かるはずみ)だつたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御出役のこないうちに軽率(かるはずみ)に象に手をつけるわけにはゆきません」象のそばに寄って...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...私は自分の軽率(かるはずみ)から...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...かるはずみなる移り気(ぎ)の国...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...次郎のかるはずみを止めにゆく半五郎の声も...
吉川英治 「江戸三国志」
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