...保吉(やすきち)は未(いま)だに食物(しょくもつ)の色彩――脯(からすみ)だの焼海苔(やきのり)だの酢蠣(すがき)だの辣薑(らっきょう)だのの色彩を愛している...
芥川龍之介 「少年」
...一人の女の生活が一瞬にすぎた考へまでが真面目な最も率直な筆で隅からすみまで描き出されてゐます...
伊藤野枝 「私信」
...すみからすみまで捜しましたが...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...すみからすみまで電燈の光をあててみましたが...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...蔵のすみからすみまでさがしまわりました...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...すみからすみまでさがしまわったのですが...
江戸川乱歩 「大金塊」
...水のそこをすみからすみまでのこらずかきさがしました...
鈴木三重吉 「ぶくぶく長々火の目小僧」
...はるかに葦野原の五箇荘をすみからすみまでテイサツし...
薄田太郎 「広島という名の由来」
...床のすみからすみまでの形がおぼろにみえだした...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...それに脯(からすみ)のようなものを小皿に入れてつけてあった...
田中貢太郎 「馬の顔」
...田子からすみれ丸に乗つて沼津へ...
種田山頭火 「旅日記」
...部屋をすみからすみへと歩きながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かき」
...その「俳諧」の中に含まれた「さび」や「しおり」を白日の明るみに引きずり出してすみからすみまで注釈し敷衍(ふえん)することは曲斎的なるドイツ人の仕事であったのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...かえってくると師匠はからすみだの...
正岡容 「小説 圓朝」
...故郷の新聞にすみからすみまで目を通した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...すみからすみまで模型を念いりにながめて...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...その草の青々とした間からすみれ...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
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