...身中(みうち)にかなりの痛みを覚えて幾つも拳骨を食(く)い...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...かなりの大火で、はじめのうち、行こうかどうしようかと思案したあげく、火の見当からいうと、ある程度親しくしている人々が住む地域でもあるし、机上山をなす新刊探偵小説飜訳書を読むのに疲れたところではあり、ともかく行こうと決心して家を出て、駅まで五分、最短距離十円の切符を買つて、あの長い駅のブリツジを渡つて、さて駅の西口へ出た時に、まだ頭から、さんさんとして大小の火の粉がふつてきたくらいだつた...
大下宇陀児 「擬似新年」
...その北になったかなりの渓谷を距てた処には安徳天皇の御陵伝説地として有名な横倉と云う山がある...
田中貢太郎 「蛇怨」
...一行の両側にある岩盤にしてもかなりの急斜面のため...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...人の眼前の快楽を嗾(そそ)るにはかなりの力を持っていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...かなりの難路でしたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...かなりの程度まで信用すべき値であるということになっている...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...それで微水滴の生長にはかなりの度の過飽和が必要である...
中谷宇吉郎 「雪」
...かなりの数の病気を区別し...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...かなりの年でせうが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かなりの達筆ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...かなりの誇張がありそうです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...イタリア人を待つために事務室でもかなりの時間を失ったし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...歴史上かなりの地位を占めた国家で...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...かなりのものでしょう? 今そこいらに書簡箋というものはありません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしは彼を読むのに一時間を費やしても(それすらわたしにとってはかなりの辛抱だが)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...前代の農民にとってかなりの大事件であったと思う...
柳田國男 「地名の研究」
...穀価の騰貴と労賃の騰貴との間にはかなりの時の隔りがあり...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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