...鬘(かつら)だけは脱いでいたが...
芥川龍之介 「上海游記」
...天若日子の門にある貴い桂(かつら)の木の上にいて詳しく天の神の仰せの通りに言いました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...風変りな小さいつやつやした縮れた亜麻色の仮髪(かつら)をかぶっていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...ちょんまげのかつらをかぶって...
寺田寅彦 「生ける人形」
...俳優にして江戸演劇の鬘(かつら)をつけ西洋近世風の背景中に立つが如きは最も嗤(わら)ふべき事とす...
永井荷風 「江戸芸術論」
...既に宝晋斎其角(ほうしんさいきかく)が『類柑子(るいこうじ)』にも「隅田川絶えず名に流れたれど加茂(かも)桂(かつら)よりは賤(いや)しくして肩落(かたおち)したり...
永井荷風 「日和下駄」
...「一品式部卿(いっぽんしきぶきょう)葛原親王様(かつらはらしんのうさま)の時分からの馬大尽だ」と馬商人がお君に言って聞かせただけのものはあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨夕(ゆうべ)桂川(かつらがわ)の水が増したので門の前の小家(こいえ)ではおおかたの荷を拵(こしら)えて...
夏目漱石 「思い出す事など」
...棉打唄丘の榎木(えのき)に蔓葛(かつら)が萠える鷽(うそ)が鳴くわい酒屋の背戸(せど)で...
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...――鬘(かつら)の古いのを捜して来ましょうか」「そんな術(て)は二度きくもんか」「所で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...桂木(かつらぎ)一郎という教師と家出をしたというのが筋である...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...ガレージの屋根の衣裳匣(ばこ)にマダム・ギランの仮髪(かつら)とリンネルの下着が入っていた...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...鬘下地(かつらしたじ)に結った...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...仮髪(かつら)は逆熊(さかぐま)にて...
三木竹二 「いがみの権太」
...蒼々松与桂(さう/\たるまつとかつら)...
森鴎外 「魚玄機」
...出来上ると花川戸の本職に回して一々本当のかつらを着せる...
山本笑月 「明治世相百話」
...つまり前だけの鬘(かつら)を附ける...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...葛城(かつらぎ)...
吉川英治 「私本太平記」
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