...山の落葉松が薄く緑にかすんで...
今井邦子 「雪解水」
...眼もかすんでいるだろう...
梅崎春生 「狂い凧」
...やっぱり牛の臥た様な陸地がもやにかすんで...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...みんなぼっとかすんで...
太宰治 「秋風記」
...かへるところがない(述懐)・伊勢は志摩はかすんで遠く近く白波・波音の松風となる水のうまさは(半月庵蛤水)ひとり兎を飼うてひつそり(健三居)四月十九日曇つたり晴れたり...
種田山頭火 「旅日記」
...遠い四国地の方はふんわりとした靄(もや)に包まれて陸も空もぼかされたようにかすんで見える...
壺井栄 「大根の葉」
...対岸は茫とかすんでいるが...
豊島与志雄 「山上湖」
...そうぬかすんですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...目の前がミルク色にかすんでしまって...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「何をやらかすんで」「俺と一緒に来るがいい」真っ直ぐに入ったのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んとか景氣をつけてくれ」「何をやらかすんで」倉賀屋の歸途(かへり)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...梃(てこ)と槌(つち)と鋤(すき)だ」「何をやらかすんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大きな月が靄でかすんでゐる...
林芙美子 「朝夕」
...暮色にかすんでしまっていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...墨でぼかしたようにかすんでいた...
山本周五郎 「橋の下」
...耳も遠く眼もかすんでいた...
吉川英治 「三国志」
...もう眼は血にかすんでいる...
吉川英治 「新書太閤記」
...涙にかすんで熟視していられなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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